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【アワードレポート】 第1回『MODE Sensor Award』受賞発表

作成者: Akemi Eto|2023/11/15

社会課題解決へのインパクトなどを基準に審査

様々な社会課題解決に向けてセンサーを開発する企業へのアイデア・意欲向上を促すとともに、IoTの社会実装への貢献を目的とした第1回『MODE Sensor Award』を開催し、2023年11月1日(水)に授賞式を開催いたしました。

第1回「MODE Sensor Award」実施概要

今年初めての開催となるMODE Sensor Awardは、気候変動や少子高齢化など、さまざまな社会課題の解決に取り組む画期的なセンサーを募集しました。


11月1日に開催した授賞式では、1次審査とプレゼン審査を通過したファイナリスト10社を招き、プレゼンテーションを行っていただくとともに4つの賞を授与いたしました。


審査委員は、MODE関係者のほか、センサーやデータ活用等、業界の第一線で活躍されている外部企業や団体の専門家、計5名により構成されています。

今回は審査基準として、以下の3点を設けています。

  • センサーの独自性・技術力
  • 社会課題解決への効果・ポテンシャル
  • ビジネス実績・事業ポテンシャル

また、今回のアワードでは全4部門、4社に以下の各賞が送られました。

  • 最優秀賞:総合評価が最も高いセンサーを選定
  • MODE CEO賞:MODE, Inc. CEO/Co-founder上田学が独自の視点で選定
  • イノベーティブセンサー賞:審査基準の中でもポテンシャルを重視して選定
  • MONOist賞:モノづくりのための情報メディア“MONOist”のプロデューサーが選定

■審査委員(※順不同)

  • 日本政策投資銀行 業務企画部所属 参事役 青木 崇氏
  • アイティメディア株式会社 プロフェッショナル・メディア事業本部 編集局 ST編集統括部 MONOist編集部 プロデューサー 朴 尚洙氏
  • 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 人工知能研究センター首席研究員 人工知能技術コンソーシアム会長 本村 陽一氏
  • MODE, Inc. CEO/Co-founder 上田 学
  • MODE, Inc. ソリューションアーキテクト 村岡 正和

    2023年11月1日開催の授賞式にて、ファイナリスト10社と審査員の皆様

 

受賞結果

最優秀賞

【会社名】i-PRO株式会社 

【センサー名】moduca

【センサー特徴】

moducaは、製造業・農業・小売り・サービス・公共機関など、あらゆる現場の多種多様なAI・画像解析のニーズに対応できる豊富なラインナップ、産業用品質、最適価格のAI/IoTカメラです。
・製品への組み込みや、制約のある設置場所でも活用しやすい、名刺よりも小さなサイズ
・様々な撮像対象物のAI・画像解析に最適なカメラが見つかる、1,500通りのプロダクトラインナップ
・自身で開発したAIモデルやアプリケーションをカメラに搭載・動作させることができる、オープンなソフトウェアプラットフォーム

 

【審査委員コメント(本村 陽一氏)】

ユーザーニーズに合わせたカスタマイズ、受注から納品までのサプライチェーン、エッジAIとしてのソフトウェア対応といった特徴があり、ユーザーとの価値共創やエコシステムの点からも将来性が高く、「独自性・技術力」「社会改題解決への効果・ポテンシャル」「ビジネス実績・事業性」のバランスからも、優秀賞に相応しいものと総合的に評価された。

 

MODE CEO賞

【会社名】株式会社リコー

【センサー名】RICOH EH 環境センサーD201/D202

【センサー特徴】

株式会社リコーのRICOH EH 環境センサーD201/D202は、リコーが開発した固体型色素増感太陽電池を搭載し、室内の微弱な光でも高い発電性能を持ち、夜間の倉庫や売場などの暗くなりがちな場所でも活用できます。幅広い温度帯で利用でき、ワイヤレスで温度・湿度・照度・気圧・内蔵リチウムイオン電池の電圧値のモニタリングが可能です。

https://lp.tinkermode.jp/mspp/ricoh/env

【審査委員コメント(上田 学)】

実際に現場で使う時に想定されるペインポイントがうまく解決されている“完成度の高さ”を評価した。環境耐性を含む設置の“容易性”、室内のLED光でも安定動作し電源に悩まされない“実用性”など、社会実装されるために必要な細やかな配慮が素晴らしい。

 

イノベーティブセンサー賞

【会社名】藤倉コンポジット株式会社

【センサー名】バッテリーレス 液体検知センサ

【センサー特徴】

藤倉コンポジット株式会社が開発する「バッテリーレス液体検知センサ」は、水を含む各種液体との接触により、センサ素子自体が発電をし、その電力で無線発報をすることができる画期的なセンサです。電源がない場所でも手軽に使用することができ、電池交換の必要もありません。数滴の液体で発電することができ、BLEや各種LPWAデバイスを駆動することが可能です。河川や湖沼等の水位監視や、交通インフラの冠水検知、各種設備の漏水検知など多様な用途で活用いただけます。

https://lp.tinkermode.jp/mspp/fujikuracomposites/liquid-detection-sensor/

【審査委員コメント(青木 崇氏)】

既に商品化している自社製品のコア技術を応用しており、まずは着眼点がイノベーティブであることを評価させていただいた。加えて、マグネシウム空気電池の特徴を上手く捉えて、わずかな水分で発電できるというバッテリーレスを実現した点も評価が高い。さらに、他のセンサーと組み合わせれば、応用可能性が無限に広がるという、技術だけではなく発想力にも問いかけたところが、まさにイノベーティブにふさわしいセンサーである。

 

MONOist賞

【会社名】泰興物産株式会社

【センサー名】C3lessセンサ

【センサー特徴】

泰興物産株式会社のC3lessセンサは無給電で動作する電力計測センサです。電源や配線が不要で設置ができ、電池を使わないためメンテナンスが不要で手軽に導入が可能です。製造現場や建設現場での機器稼働状況把握にご活用いただけます。

https://lp.tinkermode.jp/mspp/tycoh/c3less

【審査委員コメント(朴 尚洙氏)】

交流電力を流す配線の周囲に発生する磁束をエネルギー源として、電池レスで動作可能な原理について技術的に興味深く感じた。また、工場の現場と関わり合いの深いエンジニアが多いMONOistの読者にとって活用しやすいことも評価した。

 

最優秀賞を受賞したi-PRO株式会社 荒井氏のコメント

この度は、MODE Sensor Award 2023最優秀賞をいただき、大変光栄です。このような機会をいただき、本当にありがとうございます。これからもMODE様やアプリケーションパートナー様と共に、現場DX推進の実現、そして様々な社会課題の解決に貢献できるセンサーをご提供してまいります。

2023年11月1日の授賞式にて、プレゼンテーションをするi-PRO株式会社荒井氏

 

第1回「MODE Sensor Award」開催概要

■ 期間・発表日

  • 募集期間:2023年7月1日(土)〜9月30日(土)
  • プレゼン審査:2023年10月20日(金)オンライン開催
  • 授賞式:2023年11月1日(水) 会場開催
  • 主催:MODE, Inc.
  • オフィシャルサイト:https://lp.tinkermode.jp/msa2023

※次回開催は2024年秋頃を予定しております。