IoT技術に生成AIをかけ合わせることで、あらゆる作業現場での働き方に革新を起こすMODE, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サンマテオ、CEO:上田 学、以下、MODE)は、IoTで取得したWBGTセンサーデータをAIがチャットツールで各作業員に連絡する、熱中症対策ソリューションの提供を開始しました。鶴賀電機株式会社(本社:横浜市港北区、以下、鶴賀電機)が提供する暑さ指数(WBGT)測定器「小形WBGTトランスミッタ」を用いて正確な環境測定値をリアルタイムで計測し、設定値に応じて利用者が普段使っているチャットで話しかけるように通知します。

背景

2023年の夏は記録的な猛暑となり、5月から9月にかけて熱中症による救急搬送者数は91,467人に達し、前年より20,438人増加しました。2024年も改善の兆しは見えず、7月末時点で前年同時期を1万人を上回る搬送者数となっています。気象庁の予報によると、広範囲で9月まで熱中症への警戒が必要とされています。これにより、熱中症対策はますます重要な社会課題となっています。

特に職場における熱中症による死傷者数は建設業が最も多く、死亡災害は12件と極めて過酷な状況です。この問題に対処するため、鶴賀電機の「小形WBGTトランスミッタ」を標準サポートセンサーとし、BizStack及びBizStack Assistantへの対応が完了しました。最高気温だけでなく、熱中症へのかかりやすさを数値化し客観的に判断することで、熱中症の予防へと繋がります。また、鶴賀電機は2024年6月5日よりMODEセンサーパートナープログラムに登録されました。

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小形WBGTトランスミッタの概要

小形WBGTトランスミッタの概要は以下を参照ください。
https://www.tsuruga.co.jp/wbgt/wbgt.html

ユースケース

BizStack導入前

多くの工事現場では熱中症対策としてWBGT計が導入されていますが、通常は現場で表示しているのみで、WBGTが危険な水準になっても気が付かず、熱中症対策が後手に回ることが多くありました。

BizStack導入後

BizStackと合わせて導入することで、WBGT計の値をクラウドベースで活用できます。建設現場監督や作業員はBizStack Assistantに問いかけるだけで現在の熱中症リスクを把握したり、手持ちのスマートフォンでセンサーから離れた場所でも通知を受信したりできるようになり、現場の安全性向上に寄与します。

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活用例

建設現場:高温の環境で作業する労働者の安全を確保し、熱中症リスクを低減
ビル管理:ビルの屋上や外周での作業時における熱中症対策
製造現場:高温の工場内での労働者の健康管理

暑さ指数について

暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)は、1954年にアメリカで提案された熱中症予防のための指標です。この指数は、気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、単なる気温とは異なります。

暑さ指数は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に注目しています。具体的には、以下の3つの要素を組み合わせて計算されます。
湿度:湿度が高いと発汗が蒸発しにくくなり、熱が体にこもりやすくなります。
日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境:太陽の直射日光や地面からの反射熱も重要な要因です。
気温:周囲の気温が高いと、体から熱を逃がすことが難しくなります。

暑さ指数(WBGT)は、これらの要素を総合的に評価し、熱中症のリスクを予測するために有用です。