ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮川潤一、以下「ソフトバンク」)と、ソリューション型IoTプラットフォーム「BizStack(ビズスタック)」を展開するMODE, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、日本支店:東京都千代田区、CEO:上田学、以下「MODE」)は、生成AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)の活用による建設や製造現場のデータに基づく意思決定の高度化を目的とした資本・業務提携契約を締結しました。
この提携により、MODEの現場データの統合・構造化技術と、ソフトバンクの生成AIやクラウドサービス、通信ネットワーク、法人顧客基盤を組み合わせることで、建設・製造分野をはじめとする現場業務におけるデータ活用の導入と定着を加速させます。
企業による生成AIの導入は急速に進展しています。建設や製造現場のデータを統合する基盤は、継続的なデータ蓄積によってその価値が高まり、特にインフラ事業者を中心に、国内でのデータ処理や管理へのニーズが高まっています。一方で、現場業務では、設備や生産ラインから取得されるデータの分散やサイロ化※、既存システムとの連携・統合、運用面での課題などにより、生成AIの活用はオフィス業務中心にとどまっており、現場での本格活用には至っていません。さらに、現場で日々蓄積されるデータは、企業の経営判断に直結する重要な資産であり、自社のデータを適切に管理・保護するためのデータ主権(ソブリン性)の確保と、そのための環境整備が求められています。こうした背景を踏まえ、ソフトバンクとMODEは、生成AIとIoTの活用により長期的かつ戦略的な連携強化を目的として、資本・業務提携に至りました。
※1 他のシステムや部門と連携せずに孤立していること
MODEが提供する「BizStack」は、現場データを一元化・統合し、業務を効率化するソリューション型IoTプラットフォームです。設備や場所などの管理対象を「エンティティ」として捉え、実空間から得られたデータを構造化し、整理・統合するMODE独自のデータモデルを採用しているため、現場の業務の流れに沿ってデータを活用できる点が特長です。さらに、スマートフォンやタブレットからチャットで質問するだけで、必要な情報に簡単にアクセスできます。
この提携では、「BizStack」をベースに、ソフトバンクの生成AI、データ主権(ソブリン性)を備えたクラウドサービス、通信ネットワークおよび法人顧客基盤を組み合わせることで、「BizStack」の導入支援や、日本国内での安全なデータ管理・運用環境の構築、生成AIによる「BizStack」の機能拡充などを進め、建設や製造現場で実際に活用可能な生成AIモデルの構築を目指します。
鹿島建設株式会社は、一部の建築工事現場において、現場運用に関わる各種点検・確認業務や、データ収集・報告などに「BizStack」を試適用し、現場社員の判断の迅速化および業務効率化の効果を確認しました。また、従来、各現場社員の経験に依存していた判断業務の標準化にもつなげています。
鹿島建設株式会社 建築管理本部 建築工務部 生産推進サポートグループ グループ長の川島慎吾氏は、次のように述べています。
「当社では、現場運営に伴う点検・確認・報告などの業務に費やす時間の縮減と、各現場社員の経験の平準化が課題でした。今回、『BizStack』の試適用を通じて、IoTデータと生成AIを組み合わせてスマートフォンから必要な情報を即座に確認することができました。ある点検・確認業務では、そのためだけに現場を巡回する手間が省けたことで、1現場当たり月間50時間の工数削減につながった事例もありました。例えば、水中ポンプの管理業務では、従来は現地で実施していた地下の漏水確認作業を、漏水検知センサーとカメラ映像を組み合わせることで遠隔で確認できるようになります。これにより、労務削減はもちろん、豪雨時の確認など、危険を伴う作業が減って安全性も向上します。このような現場運営に伴う各種業務は、一般的に若手社員が現場に出向いて行うことが多いのですが、現場事務所にいるベテラン社員が遠隔で確認できるようになることで、現場での判断の迅速化や、また、特定の社員に対する依存の軽減にも寄与しています。今後は、事故につながる恐れのある箇所にセンサーを設置して、危険な状態になる前に警報を発報することで安全性の向上を図ることや、現場内の資機材の稼働状況を可視化して配置を最適化することなどにも『BizStack』の活用範囲を広げて、現場運営のさらなる改善につなげていきたいと考えています」
ソフトバンクとMODEは、建設業や、製造業における設備保全や品質管理、構内物流、在庫管理などの現場業務に展開します。継続的な業務改善や経営判断につながるデータ基盤を構築するとともに、顧客ごとの個別開発に依存せず、複数の現場や産業へ展開できる仕組みの構築を目指していきます。
ソフトバンクの法人事業統括 IoT&プラットフォーム本部 本部長の梅村淳史は、次のように述べています。
「このたびの提携は、生成AIとIoTを組み合わせることで、現場業務におけるデータ活用の実装と定着を加速させるものです。建設分野での具体的な『BizStack』の活用を足掛かりに、MODEのデータ統合技術とソフトバンクの生成AI・通信基盤および法人顧客基盤を組み合わせることで、さまざまな現場における意思決定の高度化に貢献していきます。そして、今後もパートナーの皆さまと共に、産業や社会が抱える課題の解決に取り組んでいきます」
MODEのCEOの上田学は、次のように述べています。
「建設分野においては、これまでMODE単独でも導入が進み、現場での活用が始まっています。一方で、こうした取り組みを今後さらに本格展開し、複数の現場へ広げていくためには、より強固な基盤と展開力が重要であると考えています。この提携により、ソフトバンクの生成AI基盤や通信ネットワーク、法人向け営業・導入体制と組み合わせることで、導入拡大をさらに加速できると期待しています」
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